懺悔 (映画の話)

懺悔

1984年/153分/ソ連  監督 テンギズ・アブラゼ

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この映画はなんとも強烈DVDカバーが目について、TSUTAYAのレンタルで初めて見ました。

 

高名な市長が死んだ後、その墓が何度も暴かれるという事件が起こり、逮捕された女の口から、市長の独裁によって犠牲になった者たちのことが語られる、というのが大まかなストーリー。

ソ連崩壊直前に作られた映画ということで社会派な内容で、重いテーマを扱っていますが、ユーモアが感じられる点と、ファンタジックな世界観、美術表現もすばらしい。

 

不思議な表現として、近代的な自動車とともに、馬に乗った騎士が共存する世界観だったり、そういった必然性を説明しない奇妙な画作りが印象的です。

また、単純に画面の構図も美しかった。

 

 

しかしながらラストシーンの解釈はすごく難しいので詳しい人に正解があるのかお尋ねしたい……

人は許されるのか、みたいな部分にキリスト教の考え方があると思うので、そのあたりは文化圏の違う自分と西洋の人とで感じ方が違うのだろうなと思う。

 

ちなみにアブラゼ監督の「祈り三部作」の最後の作品がこちらですが、一作目の「祈り」も難解な内容ながら映像美とラストシーンのなんとも言えない切なくも熱い感情を呼び起こさせる演出には胸を打たれました。「希望の樹」も見られる機会があればなと思っています。

 

この映画のみならず、これまで見たジョージアの映画はどれも独創的な映像美を持っていて文化的にもエキゾチックで興味深いです。

 

【感想アート】

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