アップリンク渋谷が閉館するのを知って単純に残念、寂しい、という気持ちと共に、複雑な感情もある。
自分もコロナ禍となってからは映画館に行く機会も減っていた。
けれど、アップリンクに関しては、従業員へのハラスメント問題があってから、少なくとも和解に至るまでは行く映画館の選択肢に入れづらい心情があった。
和解に至った現在も、そう簡単に環境が改善されるのだろうかと疑念はあるし、元従業員の方達の話を読んだ上では、全く擁護できないと思う。
配給会社として面白い作品を取り扱ってくれるなーという印象が強いので、その分野は今後も良いものを紹介し続けてくれるのを期待しているけれど、似た問題がもう起きていないことを祈るばかり。
以下はふと思い出したアップリンク渋谷の思い出。
数年前に転職活動で渋谷の会社に面接に行ったんだけど、面接官が攻撃的な人で、面接後にトイレで泣くぐらい凹んだ後、アップリンクの一階のカフェ(タベラ)でサラダを食べた。
その時に、とある配給作のフライヤーに書いてあった
「失敗しても構わない、それも一つの選択なのだ」
という言葉に励まされて、数日後、その映画の関連イベントに行く前に受けた面接が今働いている会社だったりする。
未だに何か運命的なものを感じているんだけど、
一連のハラスメントの件とか、その他、数年経って悪いこともあったりしたので、やはり複雑ですね。
ちょっとずれるけど、この数年で、映画やアート制作現場において語られてきた型破りな逸話や、武勇伝みたいなものが、「それはもうやめよう」という考え方に変わってきて、観客としても色々と考えさせられています。
自分は芸術よりもエンタメ業界の人だけど、色々考えていかないとなあと思う今日この頃です。